前回に引き続き、受験において一番大切だと思う3要素について書き留めておきたいと思います。
その3要素とは「やる気管理」「学習戦略」「学習の形(カタ)」です。
受験というのは基本的に頭脳的な才能がなくとも結果は出せます。豊富なやる気(モチベーション)の上で、正しい学習戦略と正しい学習の形(武道のカタと同じです)をもって相応の時間学習すれば、極端な話、だれでも東大を目指せると思います。
数学0で東大に挑む話
かつて東大の数学は非常に難しくて、数学な得意な学生と苦手な学生で差がつきにくいと言われていました。嘘か真か確認する術はありませんが、文系の受験生の中には数学を全く勉強せず、その他の科目で点をとる方法で合格を勝ち取った人もいたそうです。
確かに東大において、440点満点のうち、数学をどんなに勉強しても20点程度しか伸びないのであれば英語や社会などやればやった程、点数が伸びる科目に注力するのも1つの戦略だったのでしょう。
大学による傾向の差
高校生を指導していたとしても、大学による傾向の違いを理解している学生はとても少ないです。東大と京大の英語の試験の傾向の違い(情報処理速度か精読か)はさすがに有名ですが、知識を問われるのか応用を重視されるのか、そもそも必要な科目は何か、など、早々に調査をし、学習の内容に反映することで受験に直結しない勉強を省くことができます。
極端な話、慶応の経済学部に行くんだ!と言って英数国のみに絞った勉強をすれば、大幅な受験勉強時間の短縮につながるでしょう。
学習戦略の大切さ
中学時代は英数国を徹底的に得意科目とすること。
高校時代に入り、早急に仮でも良いので志望大学(なるべく科目数が多く難関であるものが望ましい。大は小を兼ねる)を決め、その傾向と対策にあった科目に絞って学習する。極端な話、理科や社会で不要な科目は受験では使わないので、瑣末な事項の暗記は放棄してもよいと思います。(ただし、教養の糧となるため、全く勉強をしないのは手放しで賞賛できない)
そのような学習戦略を立てることで学習の効率化と受験勉強の短時間化が実現します。
ただし、学生自身でやるのはとても難しいでしょう。
情報も限られていますし、効率化と言いつつ単に怠けたいだけ、ということであれば本末転倒です。信頼できる指導者と一緒に考えていくことが望ましいです。