リモート授業の良し悪し

リモート授業を一部取り入れ始めてから早いもので1年以上が経過しました。最近は生徒の希望に応じてリモート授業で対応したり、対面授業を行ったり使い分けています。本日は1年間リモート授業を行って感じた、リモート授業の良し悪しについてまとめたいと思います。

リモート授業の良いところ

  1. 紀南方面など距離のある生徒さんの通塾負担がなくなる
  2. 体調が多少悪くても、授業に参加しやすい
  3. アプリを前提とすることで、画像共有・URL共有・画面共有などを踏まえた指導が行いやすい

最初の2つについては、まあそうだろうなという内容なのですが、最後のアプリを前提とすることで得られるメリットについては予想外でした。政府が推進するギガスクール構想のおかげもあり、生徒がタブレットを持っていることが当たり前になりつつあるので、特に添削授業がやりやすくなりました。今年の東大京大クラスは原則対面授業で行っているのですが、教室内リモート?で私のタブレットの画面を各生徒のタブレットやスマートフォンに共有し、リアルタイムでの文章の赤ペン入れや読解の線引きを言葉で説明しながら見せることが出来ます。

共有画面例

リモート授業の難しいところ

  1. 顔が見えないことによるコミュニケーション不足
  2. 通信不良による時間ロス

1番については、どうしても雑談や視覚情報が減ってしまい、その日の体調やモチベーションの動向が掴みづらく、結果、モチベーションの低下やサボりを誘発する事例がありました。家庭内でもタブレットを使って勉強しているのか、遊んでいるのか分かりづらいという声も頂きました。講師の力量不足と言われればそうなのですが、多かれ少なかれ皆さん苦労しているのではないかと思います。これは数学では特に顕著で、逆に読解クラスなどは声の掛け合いが多い授業ではさほど問題にならなかったように感じます。

2番については、声の掛け合いが多い読解クラスでとてもストレスに感じました。どうしても各家庭でインターネット環境が不均一であり、声が聞こえなかったり、接続が切れてしまったりといった問題が起きました。今後もリモート前提が続く社会になるようであれば、安定したインターネット構築のための仕組みが重要になると感じます。

アフターコロナのリモート授業

社会的距離を保つことを要請される時代が終わっても、リモート授業には一定の需要と必要性があるように感じています。また、生徒がITツールを持つことが前提となったことによって、新しい指導も可能になりました。これからも少しずつ改善し、よい指導が出来るよう努力したいと思います。