智辯和歌山や桐蔭高校、向陽高校では英語のEnglish Communication(EC)の教科書にCROWNを使っていますが、その試験で50点→80点に点数を伸ばした生徒に指導した内容について書きます。王道の学習方法なので、近大附属、開智などの私立中・高でも効果的だと思います。
普段の予習
まずは予習の方法ですが、ノートの見開きの左側に教科書本文のコピーを貼り付けます。そして、簡単な英文以外にはSVOCMの文構造を書き込みます。(この際、asやthatなど複数の品詞を持ちうる単語については、じっくり辞書を調べてあらゆる可能性を検討することが受験期になってから役に立ちます。)その後、ノートの右側に日本語訳を書いていきます。その際、英語と日本語を一文ずつ対応出来るよう日本語訳の位置を注意するとより良いです。
授業の受け方
予習時に分からなかった英文を中心に授業を聞き、誤訳があれば修正していきます。また、ルーズリーフなどに新出単語の英日訳・品詞をまとめておくと、試験前に楽になります。
たまに説明をしない先生もいるようですが、その場合は別の対策をとらざるを得ないかもしれませんね。
普段の復習
定期試験対策の最終ゴールはCROWN(あるいは教科書)の英文を全て暗記することです。(発音問題が出る学校の場合は特に)教科書のCDを聞きつつ自分で音読することも大事です。CDがなければ買いましょう。試験までに最低20回ずつ音読出来れば、試験のみならず受験のための速読力・リスニング力の基礎になります。
定期試験前の準備
単語問題が出る場合は、授業中(あるいは復習時に)作った新出単語リストを暗記します。
また、繰り返しますが、定期試験対策の最終ゴールはCROWN(あるいは教科書)の英文を全て暗記することです。英文を最初から最後まで覚えなくとも、日本語を見て英語に直せれば十分です。向陽高校は英日の対応表(文節ごとに区切って、英語を前から理解できるよう配慮)を作っているのでとても勉強がしやすいですが、そういったプリントがない場合は、自分のノートで覚えるしかないです。そのため、英語と日本語を比べやすいようなノートを予習の段階で作っておくことが重要です。うちでは一部の学年向けに英日対訳表を作っています。
前日だけではとても覚えきれないので、授業の進展とともに英文を覚えていく作業をすることが大切です。私はずぼらな学生だったので、英語の試験前はよく徹夜していたことを思い出します。(最近の子は徹夜しないみたいですね。)
まとめ
教科書の本文を暗記するために予習・授業・復習それぞれを位置づけして勉強します。
ECの定期試験対策はとても大変です。予習にべらぼうに時間がかかりますし、その後のテスト対策も大変です。ですが、歯を食いしばって頑張ることは、定期試験対策にとどまらず受験の際の基礎力の養成におおいに役立つでしょう。
結果
表題の通り30点(実際は30点以上)点数が上がった智辯和歌山の生徒は、私が作ったCROWNの暗記プリントを徹底的に覚えました。これだけ結果が出たのは、元々そこそこの英語力があり”覚えることが出来る”だけの英語力があったことと、それにも関わらず勉強の仕方が分かっていなかったことが要因だと思います。最近の智辯和歌山では、”そもそも覚えることが出来ない”子がたくさんいるので、そういう子はもっと平易な英文から訓練していく必要があります。