人生を切り拓くお金のリテラシー② 〜非日常な事態を可視化する1〜

前回の記事で、人生における非日常な事態、つまり不安の種について以下のものを列挙しました。

  • 失業
  • 結婚
  • 住宅購入
  • 車の購入
  • 出産〜子育て
  • 家族の死亡・病気
  • 子どものニート化
  • 親の介護
  • 老後

今回はこの中でも起こる頻度が高く、深刻な事態である、失業、出産〜子育て焦点を当てて考えて行きたいと思います。いずれも発生した場合にはいくらの費用が必要か?という視点で捉えたいと思います。

突然の失業に備える基本の貯金

総務省統計局の調査によると、サラリーマンの失業期間は平均3〜6ヶ月と言われていますので、失業直後から積極的に転職活動をすることを前提とすると、6ヶ月程度は無収入になることを想定することが妥当です。
失業中、転職活動に必要な費用以外はある程度切り詰めるとして、生活費の6ヶ月分から(心配な人は)1年分貯蓄しておけば余裕を持って転職活動が出来るでしょう。
もちろん、実家など失業中頼れる先がある場合は、事前に相談の上、頼らせてもらうことも検討すべきです。また、この失業した時のための貯金は大病を患った際の療養費としても活用することが出来ます。

事前準備が重要な子育て費用

子どもを育てるには大きく養育費と教育費がかかります。
AIUの現代子育て経済考2005年度版によると養育費(0〜22歳まで)は
・出産・育児費用 約91万円
・食費 約671万円
・衣料費 約141万円
・保健医療・美理容費 約193万円
・お小遣い 約451万円 (注:旅行・レジャー費なども含む)
・私的所有物代 約93万円

合計・・・約1,640万円

とあります。

塾代や通学・下宿費用等も含めた教育費は、和歌山市では、

  • 高校まで公立、和歌山大学まで自宅通学という前提で約800万円
  • 小学校は公立、中高は私立一貫校、大学は私学文系で下宿という前提で約2,000万円
かかります。約2,000万円かかる場合のモデルケースは下記の図の通りです。
※和歌山市在住で地元の小学校から私立中高に進学するケースです。学校によっては、もう少し高く見ておく必要があります。

教育費は、大学時代をピークに小学校高学年から日々の生活費の中でやりくりするには大変な金額が必要になってきます。
前述の養育費は日々の生活費の内に吸収させていくと考えると、教育費が必要となるタイミングに如何に現金を備えておくか、もっと言うと、いついくらかかるか明確にし、それまでにどうやってそのお金を貯めるかという計画を事前に立てておくことが重要です。

※なるべく正確な情報の取得を心がけていますが、掲載してる数値は誤っている可能性がございます。ご自身で調査の上での行動を心がけて頂くようお願い申し上げます。