前回に引き続き、やる気管理のアイデアをまとめていきます。
やる気(≒動機、モチベーション)には2種類あるそうです。
・内容分離的動機
・内容関与的動機
前者は「女の子にもてる為にスポーツを頑張る」といったように、外部的な欲求を満たすために出すやる気です。後者は「サッカーそのものが面白いから練習する」といったように、頑張る対象自体が欲求の対象となるやる気です。
内容関与的動機から見たやる気管理
作品化
学んだことを作品としてまとめることによって、学びに対して愛着を持つ方法です。
社会科のレポートをまとめて発表したりすることが当てはまります。
日々の生活でこれを実践するのは難しいかもしれませんが、私が大学時代、友達グループで分担して試験勉強用のノートを作っていたのはこれに当てはまる気がします。A君はスペイン語、B君はミクロ経済学、C君は・・といったように、全員のための参考書を作るために各々自分の担当科目のノートをしっかり作り上げていました。各試験の前日は、その科目の担当が皆に授業をして、全員で全員の合格を目指しました。(決して褒められたことではありません笑)
初心者である立場を利用する
スポーツでもゲームでも、始めたばかりの頃は楽しいと思います。何故なら出来ないことばかりなので、ちょっと練習すれば出来るようになることが多いからです。
こう言う視点を持てば、未履修分野の数学や理科社会などの科目は新鮮味をもって出来るようになるのではないでしょうか。勉強時間の分配方法としても、既習分野の復習を3、未履修分野の予習を7、などと自分を飽きさせない工夫の余地が生まれます。
教訓的帰納法
数学的帰納法では、1つ1つの具体例を積み上げて、1つの抽象的な事実を描きますが、
教訓的帰納法では、1つ1つの教訓を積み上げて、自分自身の成長を視覚化します。
具体的には、教訓ノートを作成し、「この問題では〜をミスして間違えた」「この問題は〜〜という公式がうまく当てはまることを学んだ」といったような反省や学びを教訓としてメモしていくことです。そのノートが埋まれば埋まるほど、自分の成長が実感できるはずです。
勉強を”手段”にしてしまう目標を設定する
多くの中高生は定期試験や模試の成果そのものが目標になっており、それゆえ勉強そのものの是非を直視しがちかもしれません。「なんで勉強なんかしないといけないんだろう」「勉強なんてしなくても立派な大人はいくらでもいるよ」といったことを考えたことのある人は、要注意です。
欲しい新作の漫画やゲームが歩いて3時間のとなり町にしか売っていないといっても、欲しければ喜んで歩くという人が多いと思います。(むしろ道中はワクワクして楽しい道のりではないでしょうか。それが本当に欲しければ)
逆説的ですが、勉強のやる気を出すためには、勉強に対するやる気が出るような目標を探すことが近道かもしれません。東京の大学に行ってエンジョイする、でも、金持ちの旦那を見つけるために慶応に行くでも、なんでも良いと思います。本音は別のことを考えていたとしても、自分を騙せるのであればそれで良いのです。こういう考え方は、その後の人生においてもとても役に立つ自己管理方法になるでしょう。
応用から入る
数学で新しい分野、”微分”を学ぶとしましょう。
微分について教科書を開く前に、先生に「東大の入試問題で微分に関する問題を出して下さい」と言いましょう。
当然、知らない記号や知らない言葉が踊っていて、全くチンプンカンプンでしょう。
その問題を解くために教科書を調べつくしましょう。解ければ良いので、教科書はつまみ食いでいいと思います。教科書を見て分からなければチャート式を見てもいいし、Google先生に聞いてみてもいいと思います。
もし解くことが出来れば凄いですよ??微分は1〜2年生で習うと思いますが、その時点で東大の過去問を解ける人はなかなかいないと思います。是非、死に物狂いで調べまくって下さい。気付けば、”微分”というものがなんとなく分かってくると思います。
ひたすら素振りやノックを積み重ねてようやく練習試合に出してもらうか、
とりあえず素人に練習試合をさせて、その上で次の練習試合に向けて基礎練習をするか、
どちらの方が楽しいですか??というのがこの考え方です。
全2回にわたって色々と書いてきましたが、これら全てが正しい訳ではなく、それぞれ自分にあった考え方を採用すれば良いと思います。結局は、「最終的にやるべきことが終わっていればよい」のですから・・・。